妊娠率の低下の方法として、一番有名なのがピルです。ピルを服用すると、排卵が抑制されるため、避妊効果が期待できます。
そのため、中出ししても大丈夫と思う方もいるでしょう。
しかし、実際はどれくらいの避妊効果があるのか、気になりますよね。そこで、今回はピルの妊娠率を他の避妊方法と比較してご説明します。
目次
ピルを飲んでいても必ず避妊をすることが大事
ピルを飲んでいるから、妊娠する確率が低いだろうと安心して、中出しをしても大丈夫と思い込み、避妊をしない方もいるでしょう。
しかし、ピルを服用しているからといって、妊娠しないとは限らないのです。
ピルの妊娠率は0.3%
ピルは毎日忘れずに服用することで避妊効果が期待できます。とはいえ、飲み忘れてしまうこともあるでしょう。
その場合、できる限り早く飲み忘れた一錠を飲み、その後、通常通りに一日一錠服用することで効果は持続する可能性が高まります。
3日以上忘れてしまうと、リカバリーが難しいので気を付けましょう。
このように、ピルを毎日服用すれば避妊効果があり、飲み忘れたとしてもリカバリーすれば効果が持続するため、妊娠はしないはずと思っている方もいるはずです。
しかし、毎日ピルを服用していても避妊効果はは99.7%です。つまり、0.3%は妊娠してしまう可能性があります。
また、一度飲み忘れた後、リカバリーをしながら服用を続けている場合、毎日服用したときよりも、妊娠する確率が8%まで上がってしまいます。
ピルを飲んでいるからといって妊娠しないという訳ではないのです。
参考文献:日本産科婦人科学会編
必ずコンドームや避妊リングを併用する
ピルを服用するだけでは妊娠しない保証はできないことがお分かりいただけたかと思います。
そのため、コンドームや避妊リングといった他の避妊方法も同時に行う必要があります。
コンドームは避妊率を上げてくれるだけではなく、HIVの感染予防としても使われています。
また、子宮内に着ける避妊リングというものもあり、ピルの次に避妊効果が高い避妊方法です。
ピルを服用しながら、他の避妊方法も必ず併用することで、妊娠率の低下が期待できます。
性行為の後にアフターピルを飲んでも100%ではない
もし、中出しをしてしまった場合、緊急の対処法として、アフターピルを飲むことが知られています。
アフターピルという手段があるから、避妊具をつけないで行為をしても大丈夫と少し軽く考えている方もいるでしょう。
しかし、アフターピルもまた服用すれば妊娠しないといった保証はできません。
アフターピルは最大でも99%で副作用の心配もある
アフターピルは72時間以内、遅くても120時間以内に服用すると効果があります。アフターピルの薬の種類にもよりますが、避妊効果は最大で99%です。
つまり、1%の妊娠確率があるのです。また、副作用は必ず出てくる訳ではないですが、悪心、下腹部痛、頭痛、嘔吐の状態が多少現れる場合もあります。
副作用はすぐおさまるため、そこまで心配する必要はありません。
そして、アフターピルの避妊率は最大で99%ということ、そして副作用が起こる可能性もあるということをしっかりと認識しておきましょう。
参考文献:日本産科婦人科学会編
安易な中出しは行わなず、パートナーと計画をする
これらを踏まえると、中出しをした場合、アフターピルなどの緊急避妊薬を飲んだとしても、妊娠する確率が0ではないことがお分かりいただけたかと思います。
何より、お互いの合意があってこその性行為です。相手の許可なしに避妊具をつけずに、安易な中出しは行わないようにしましょう。
そして、パートナーと妊娠しても良い時期を話し合うことも大事です。将来のことを話し合い、計画を立てることで、お互いの安心に繋がるでしょう。
まとめ
毎日服用するピルや、緊急の時に使用するアフターピルは、妊娠率の低下が期待できます。しかし、飲めば必ず妊娠しないという訳ではありません。
効果と副作用をしっかりと理解した上で、パートナーと将来のことをしっかりと話し合うことが大切です。
アドバイザー
松本理沙
美容医療アドバイザー 編集長
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