ピルの服用を始めてから生理終わらないと不安になりますよね。ここでは、ピルの服用期間中の不正出血、消退出血について考えられる原因も一緒に解説します。
目次
ピルの休薬期間には生理(消退出血)が起こる
ピルの服用期間は28日間サイクルとなっており、21錠シートでも28錠シートでも第4週目に7日間の休薬期間があります。
28錠シートの7錠はプラセボという偽薬です。飲み忘れないためのもので、ホルモンは配合されていません。
そして、休薬期間の2~3日目の出血を消退出血といいます。
それぞれ子宮内膜が剥がれ落ち、排出するために出血しますが、生理が自然に起こるものに対して、消退出血はピルによって人工的に起こされているものです。
ピルの休薬期間後に生理が終わらない場合
通常の生理であれば、生理期間は3~7日間、出血量は20~140g程度です。ピルの休薬期間の2~3日目には消退出血がみられますが、ごくわずかな女性にはありません。
消退出血は出血期間が短いこと、出血量が少ないことが特徴としてあげられます。
消退出血は自然に起こる生理と違い、出血量が少なく出血期間が短いことが特徴です。個人差はありますが出血は5日程度続きます。
出血が5日以上続く場合、消退出血ではなく不正出血が疑われるため、婦人科を受診するようにしましょう。
参考文献:公益社団法人 日本産科婦人科学会
ピル服用中に生理が終わらない(不正出血)3つの理由と対策
ピルの服用中に消退出血が続いたり、不正出血がみられたりする場合は、ピルの副作用、正しく服用できていない、妊娠が疑われます。
生理が終わらない3つの理由と対策法について説明しますが、できるだけすぐに婦人科を受診したほうがいいでしょう。
ピルの副作用で生理が終わらない
ピルの不正出血そのものは、それほど珍しいものではありません。
初めてピルを服用する女性の3割にみられるともいわれています。原因はピルによってホルモンバランスが崩れるためです。
そのため、初めてピルを服用する女性は過度に心配することはないといえるでしょう。なお、ピルの服用を3シートほど飲み続けるとサポートされます。
なお、副作用による不正出血であっても出血が長引く場合、ピルの種類を変更する場合もあります。
異常がなければピルの服用を続ける
不正出血が少量であれば、処方された通りにピルを服用にしましょう。
ピルの副作用による不正出血は避妊効果に影響ないため、きちんと服用して避妊効果を維持することが大切です。
ただし、出血量が多い、2週間以上出血が続く、激しい腹痛がある、気分が悪くなるなどの場合などがあります。
その場合、ピルの副作用以外が原因のケースが疑われるため婦人科を受診するようにしてください。
ピルの飲み忘れで生理が終わらない
ピルは毎日決まった時間に1錠服用しなければいけません。飲む時間がずれたり、飲み忘れてしまうと休薬期間同様、消退出血になることもあるのです。
また、消退出血ではなく自然に生理になってしまうこともあります。
消退出血であれば避妊効果が継続しているということですが、生理であれば避妊効果が失われているといえます。
まずは妊娠を避けるため、性交渉では他の避妊方法を併用するようにしましょう。
一度休薬期間をもうける
飲む時間がずれたり、飲み忘れたりしたことによる消退出血であれば、休薬期間をもうけるようにしましょう。
当然ですが、そのあいだはピルによる避妊効果が期待できないため、性交渉では他の避妊方法を取るようにしてください。
7日間の休薬期間後に新しいシートの服用を始めます。
子宮筋腫・子宮内膜症などの病気、妊娠の可能性
ピル服用中に生理、あるいは消退出血、不正出血が続くのであれば、相談しましょう。
子宮筋腫、子宮内膜症、子宮頸がん、子宮内膜がん、子宮体がん、膣炎などが考えられます。
また、妊娠をすると生理がこないため、生理が続いているから妊娠していることはないと思うかもしれません。
妊娠初期に不正出血することもあります。
妊娠検査薬の使用や医師の診察を受ける
女性特有の子宮頸がん、子宮内膜がんはピルの服用ができないため、早期発見、そしてピルの服用を中止しなければいけません。
そのためにも、なるべくすぐに病院で検査してもらうのがいいでしょう。早期治療ができれば、治りやすいです。
そして、検査の結果、みつかれば、治療方針はもちろんですが、これからどのようにピルを服用していくのかについても相談しなければいけません。
また、ピル服用期間に性交渉があったのであれば、妊娠による不正出血が疑われるため、妊娠検査薬を使用したり、病院で検査したほうがいいかもしれません。
ピル服用中に生理が終わらなかったら医師の診察を受けよう
ピルの服用中の出血は、生理だけでなく、消退出血、不正出血があります。
服用初期であれば副作用による不正出血かもしれませんが、妊娠やそのほかの原因の不正出血であることもあります。
原因によってはピルによる避妊効果がなくなることもあるため、ピル服用中の悩みは医師にすぐ相談しましょう。
アドバイザー
松本理沙
美容医療アドバイザー 編集長
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