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にきび外来

にきび外来とは?繰り返すにきびを原因から考える専門外来

にきび外来は、顔や背中、胸などに繰り返しできるにきびについて、現在の症状だけでなく、できやすい部位や経過、これまで行ってきた治療などを確認しながら、一人ひとりに合った治療を考えていく外来です。にきびは医学的には「尋常性ざ瘡」と呼ばれる皮膚疾患であり、思春期だけでなく20代・30代以降の大人にもみられます。

にきびは、毛穴の出口が詰まることから始まり、皮脂が毛穴の中にたまることで白にきびや黒にきびが形成されます。そこへ炎症が加わると赤く腫れたにきびや膿をもったにきびへ進行し、炎症が強い状態を繰り返すことで赤みや色素沈着、凹凸のあるにきび跡が残ることもあります。そのため、「できてしまったにきびを治す」だけではなく、「新しいにきびをできにくくする」ことも治療では重要です。

「洗顔をしっかりしているのに治らない」「市販薬を使っても同じ場所に繰り返す」「生理前になると悪化する」「大人になってから急に増えた」など、にきびの悩みは人によって異なります。スキンケアや生活習慣だけが原因とは限らず、皮脂分泌、毛穴の詰まり、炎症など複数の要因が関係しています。

にきび外来では、現在あるにきびの種類や重症度、にきび跡の有無などを確認し、症状に合わせて治療を組み立てていくことが大切です。「まだ軽いから」と我慢するのではなく、繰り返し始めた段階から適切に対処することが、炎症の悪化やにきび跡を防ぐことにもつながります。

なぜ繰り返す?にきびができる原因と仕組み

にきびは一つの原因だけで起こるのではありません。皮脂の分泌が増えること、毛穴の出口が詰まること、毛穴の中でアクネ菌が増殖すること、そこから炎症が起こることなど、いくつもの要因が重なって発症します。

最初の段階では、毛穴の出口が詰まって皮脂が排出されにくくなり、毛穴の中に皮脂がたまります。この状態が「面皰(めんぽう)」で、白にきびや黒にきびとして見えることがあります。まだ赤く腫れていなくても、すでににきびが始まっている段階です。

毛穴の中に皮脂がたまった状態が続くと、皮脂を好むアクネ菌が増殖しやすくなります。その結果、炎症が起こって赤にきびになり、さらに炎症が強くなると膿をもったにきびや、皮膚の深い部分にしこりを伴うにきびへ進むことがあります。

さらに、ホルモンバランス、睡眠不足、ストレス、摩擦、化粧品、髪の毛が皮膚に触れることなどが悪化に関係する場合もあります。「皮脂が多いから」だけではなく、毛穴の詰まりから炎症までの流れを考えて治療することが、繰り返すにきびを改善するためのポイントです。

皮脂分泌の増加

思春期やホルモンバランスの変化などによって皮脂分泌が活発になると、毛穴の中に皮脂がたまりやすくなります。ただし、皮脂を落とそうとして一日に何度も洗顔したり、強い洗浄力の製品で洗ったりすると、皮膚への刺激が増えることがあるため注意が必要です。

毛穴の出口が詰まる

毛穴の出口付近の角質が厚くなるなどして皮脂が外へ排出されにくくなると、白にきびや黒にきびの原因となる面皰が形成されます。この段階では目立った赤みがなくても、炎症性のにきびへ進む可能性があるため、早い段階から治療することが重要です。

アクネ菌の増殖と炎症

毛穴の中に皮脂がたまると、皮膚に存在するアクネ菌が増殖しやすい環境になります。炎症が起こると毛穴の周囲が赤く腫れ、さらに悪化すると膿をもつこともあります。炎症を繰り返すほど、にきび跡が残る可能性にも注意が必要です。

ホルモンや生活環境の影響

女性では月経周期に合わせてにきびが悪化することがあり、睡眠不足やストレスなどが症状に影響する場合もあります。また、マスクや衣類による摩擦、前髪や整髪料が皮膚に触れることなど、日常生活の中に悪化のきっかけが隠れているケースもあります。

こんなお悩みはありませんか?にきび外来で相談できる症状

にきび外来では、現在強く炎症を起こしている方だけでなく、白にきびや黒にきびを繰り返している方、市販薬を使っても改善しない方、にきびが治ったあとに赤みや色素沈着が残っている方など、さまざまなお悩みについて相談できます。

特に、「一つ治ると別の場所にできる」という状態を繰り返している場合には、目立っているにきびだけに対処しても、新しいにきびが次々と形成されることがあります。そのため、現在ある炎症を抑えることに加えて、毛穴の詰まりを改善し、次のにきびができにくい状態を目指すことが重要です。

また、顔だけではなく、背中や胸、肩などにもにきびのような症状が現れることがあります。部位によっては毛包炎など別の皮膚疾患が似た見た目になる場合もあるため、「にきびだと思ってケアしているのに治らない」という場合には、症状を確認する必要があります。

にきびは症状が軽い段階から治療を始めることが、強い炎症やにきび跡を防ぐうえでも大切です。「この程度で相談してよいのかな」と迷っている段階でも、繰り返している場合には一度状態を確認してみましょう。

白にきび・黒にきびが繰り返しできる

赤く腫れていない白にきびや黒にきびも、にきびの初期段階です。毛穴の詰まりをそのままにすると炎症へ進むことがあるため、「赤くないから治療しなくてもよい」とは限りません。

赤く腫れたにきびや膿をもったにきびがある

炎症が起こったにきびでは、赤みや腫れ、痛みなどがみられます。強い炎症を繰り返すと皮膚組織へのダメージが大きくなり、赤みや色素沈着だけでなく、凹凸のあるにきび跡につながることもあります。

市販薬やスキンケアを続けても改善しない

にきびに良いとされる化粧品や市販薬を試しても改善しない場合には、現在の症状に合っていない可能性があります。また、にきびに見えて別の皮膚疾患であるケースもあるため、長期間改善しない場合は状態を確認することが大切です。

大人になってからにきびを繰り返す

20代・30代以降でも、顎や口周り、フェイスラインなどを中心ににきびを繰り返すことがあります。思春期のにきびと同じように毛穴の詰まりや炎症が関係しますが、月経周期や化粧品、摩擦など複数の要因が重なっていることもあります。

にきび外来で行う主な治療と日常ケア

毛穴の詰まりを改善する治療

にきび治療では、現在ある赤いにきびだけでなく、炎症の前段階である面皰を減らすことが重要です。毛穴の詰まりを改善する作用をもつ外用薬などを使用し、新しいにきびが形成されにくい状態を目指します。効果を実感するまでには一定期間が必要になるため、継続して治療することが大切です。

炎症を抑える治療

赤く腫れたにきびや膿をもったにきびがある場合には、症状に応じて炎症や細菌の増殖を抑える治療が検討されます。抗菌薬を使用する場合には漫然と長期間使用するのではなく、症状を確認しながら適切な期間・方法で使用することが重要です。

症状に合わせて治療を組み合わせる

にきびの状態は、白にきびが中心の方、赤いにきびが多い方、膿をもったにきびがある方など一人ひとり異なります。そのため、一種類の薬だけでなく、毛穴の詰まりと炎症のそれぞれに対応する治療を組み合わせることがあります。治療開始後も症状の変化を確認しながら調整していきます。

刺激を抑えたスキンケアを続ける

にきびがあるからといって、強く洗ったりスクラブでこすったりする必要はありません。洗顔は基本的にやさしく行い、洗顔後は肌の状態に合わせて保湿を行います。治療薬によって乾燥や刺激感が出る場合もあるため、治療とスキンケアを両立することが重要です。

にきびを触ったり潰したりしない

気になるにきびを指や爪で潰すと、毛穴周囲の炎症を悪化させたり、皮膚を傷つけたりすることがあります。炎症後の赤み・色素沈着や凹凸のあるにきび跡を残さないためにも、無理な自己処理を避けることが大切です。

受診を検討したいにきびの目安

  • 白にきび・黒にきびを繰り返している
  • 赤く腫れたにきびや膿をもったにきびが増えている
  • 市販薬やスキンケアを続けても改善しない
  • 治ったあとに赤み・色素沈着・凹凸が残り始めている
  • 顔だけでなく背中や胸などにも症状が広がっている

にきびは「青春期によくある一時的な肌荒れ」と考えられがちですが、毛穴の詰まりや皮脂、炎症などが関係する皮膚疾患です。軽い白にきびの段階から治療対象となり、炎症を繰り返すほど皮膚へのダメージが大きくなる可能性があります。

特に、赤く腫れたにきびが次々にできる、痛みのあるしこりができる、治ったあとに凹凸が残り始めている場合には、炎症が強くなっている可能性があります。にきび跡の中でも皮膚の凹凸は一度形成されると改善に時間がかかるため、できるだけ跡を残さないことが重要です。

「もう少し悪くなってから相談しよう」と待つ必要はありません。市販薬を繰り返し変更したり、にきびを自分で潰したりする前に、現在どの段階のにきびが多いのかを確認し、症状に合わせて対処することが改善への近道になります。

まとめ|にきびは「できてから治す」だけでなく「新しく作らない」治療が大切

にきびは、皮脂の増加や毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖、炎症などが複雑に関係して起こる皮膚疾患です。白にきび・黒にきびから始まり、炎症が加わることで赤にきびや膿をもったにきびへ進行することがあります。

治療では、今目立っている赤いにきびだけを治すのではなく、炎症の前段階である毛穴の詰まりにも対応し、新しいにきびができにくい状態を維持していくことが重要です。症状が落ち着くまでには一定期間が必要になることもあるため、途中で自己判断によって治療を中止せず、経過を見ながら続けていきましょう。

早い段階から適切な治療を始め、炎症を繰り返さないことが、にきび跡をできるだけ残さないためにも重要です。軽い症状でも繰り返している場合や、市販薬・スキンケアだけでは改善しない場合には、現在の肌状態に合わせた治療を検討しましょう。

気になる症状が続く場合は、お気軽にご相談ください。

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にきび外来に関するよくある質問

Q:にきびが数個しかなくても受診していいですか?

にきびが数個しかない軽い状態でも、皮膚科へ相談して問題ありません。にきびは、毛穴の出口が詰まって皮脂がたまり始める「面皰」という段階から始まり、その後に炎症が加わることで赤く腫れたにきびや膿をもったにきびへ進行することがあります。まだ赤みや痛みが目立たない白にきび・黒にきびの段階でも、繰り返している場合には新しいにきびができやすい状態が続いている可能性があります。

特に、毎月のように同じ場所へにきびができる、市販薬やスキンケアを続けても改善しない、治った部分に赤みや茶色っぽい跡が残るといった場合には、症状が軽いうちから治療を検討することが大切です。炎症が強くなってから治療を始めるよりも、毛穴が詰まり始める早い段階から治療し、新しいにきびを増やさないことが、炎症の悪化やにきび跡を防ぐことにもつながります。

Q:市販のにきび薬と皮膚科の治療は何が違いますか?

市販のにきび薬にも、軽いにきびに使用できる製品があります。一方、皮膚科では白にきび・黒にきびが中心なのか、赤く炎症を起こしているにきびが多いのか、膿やしこりを伴っているのかなど、現在の症状を確認したうえで治療を考えます。にきびに見えて毛包炎など別の皮膚疾患である場合もあるため、まず症状を正しく見極められることも医療機関で相談するメリットです。

また、皮膚科では毛穴の詰まりを改善する薬や炎症を抑える薬などを、症状に応じて選択・組み合わせることができます。「赤いにきびだけ治ればよい」のではなく、目立たない面皰にも対応して新しいにきびを予防することが治療では重要です。市販薬を何種類も変更しながら長期間使用している場合や、数ヶ月たっても同じ状態を繰り返している場合には、一度治療方法を見直してみましょう。

Q:にきび治療はどのくらいで効果が出ますか?

にきび治療は、薬を使った翌日からすべての症状が消えるような治療ではありません。現在ある炎症を落ち着かせるだけでなく、毛穴の詰まりを改善して新しいにきびができる数を減らしていくためには、ある程度の期間が必要です。症状の程度や使用する薬、肌質などによって個人差がありますが、数週間から数ヶ月という単位で経過を確認しながら治療を続けることが一般的です。

また、治療開始直後には外用薬による乾燥、赤み、ヒリヒリ感などが現れることがあります。そのため「刺激が出たから自分には合わない」「数日使ったけれど治らない」と自己判断ですぐに中止するのではなく、使用量や塗る頻度、保湿方法などを調整することが大切です。治療を続けるうえで困った症状がある場合には、我慢して使用するのではなく、肌の状態に合わせて治療方法を見直します。

Q:にきびは潰したほうが早く治りますか?

自分でにきびを潰すことはおすすめできません。指や爪で強く押すと、毛穴の中だけでなく周囲の皮膚まで傷つけ、炎症をさらに広げてしまう可能性があります。特に赤く腫れたにきびや深い部分にしこりがあるにきびを無理に潰すと、出血したり傷になったりするだけでなく、治ったあとに赤みや茶色い色素沈着が長く残る原因になることがあります。

さらに炎症によるダメージが皮膚の深い部分まで及ぶと、皮膚がへこんだり盛り上がったりする「にきび跡」が残る可能性があります。気になるにきびがあると触りたくなりますが、目の前のにきびを無理に取り除くことより、炎症を悪化させず次のにきびを作らないことを優先しましょう。洗顔やスキンケアの際にも、できるだけこすらずやさしく触れることが大切です。

Q:大人のにきびも皮膚科で治療できますか?

大人になってから繰り返すにきびも皮膚科で相談できます。20代・30代以降では、顎や口周り、フェイスラインなどに繰り返しできることがあり、「思春期を過ぎたのになぜ治らないのだろう」と悩む方も少なくありません。大人のにきびでも基本的な発症の仕組みには毛穴の詰まりや皮脂、炎症などが関係しており、症状に合わせて治療を行います。

一方で、大人では月経周期、化粧品、クレンジング、マスクや衣類による摩擦、髪の毛や整髪料が触れることなど、日常生活のさまざまな要因が悪化に関係する場合があります。そのため薬を塗るだけではなく、症状が出る場所やタイミング、普段のスキンケアなどを確認することも重要です。特定の時期や場所に繰り返す場合には、そのパターンを診察時に伝えると治療を考える参考になります。

Q:にきびが治れば、にきび跡も自然に消えますか?

にきびのあとに残る「跡」にはいくつかの種類があり、すべてが同じように自然に消えるわけではありません。炎症後の赤みは時間とともに目立ちにくくなることがあります。また、茶色っぽい色素沈着についても徐々に薄くなる場合がありますが、改善までに時間がかかることがあります。一方、皮膚がへこんだクレーター状の跡や盛り上がった瘢痕は、炎症によって皮膚の構造そのものが変化しているため、自然に元通りになることが難しい場合があります。

そのため、にきび跡について考えるときに最も大切なのは、跡ができてから対処することだけではなく、強い炎症を長引かせず、新しいにきびとにきび跡をできるだけ作らないことです。すでに跡が気になっている場合にも、まず現在進行中のにきびを安定させることが重要になります。新しい炎症が続いている状態では、治るにきびと新しくできるにきびが重なり、跡がさらに増えてしまうためです。

Q:にきびを繰り返さないために自宅でできることはありますか?

自宅では、にきびを治そうとして過剰なケアを行わないことが大切です。洗顔は基本的に朝と夜など適切な回数で行い、泡で包み込むようにやさしく洗います。スクラブで強くこすったり、一日に何度も洗顔したりすると、皮膚への刺激や乾燥につながることがあります。また、治療薬を使用していると乾燥しやすくなる場合があるため、肌の状態に合わせた保湿も意識しましょう。

枕カバーやタオルを清潔に保つ、前髪や整髪料がにきびのできやすい部分へ長時間触れないようにする、にきびを手で触らないなど、日常生活の小さな工夫も大切です。ただし、「生活習慣を完璧にすれば必ずにきびが治る」というものではありません。セルフケアだけで改善しない場合には、極端な食事制限や過剰な洗顔を行ったりせず、治療と日常ケアを組み合わせながら長期的に肌の状態を整えていきましょう。

この記事の監修医師
玉城 有紀(Yuki Tamaki)

東京(自由が丘、二子玉)と神奈川(川崎)で「自由が丘ファミリー皮ふ科」「二子玉川ファミリー皮ふ科」「溝の口駅前皮膚科」を運営する医療法人義恵会 理事長。

専門・所属学会
  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • 日本皮膚科学会
  • 日本美容皮膚科学会
  • 神奈川県皮膚科医会
出版書籍
メディア出演
  • めざましテレビ(フジテレビ)
  • ホンマでっか!?TV (フジテレビ)
  • ワールド極限ミステリー(TBSテレビ)
  • ありえん♾️世界(テレビ東京)
  • 林修の今、知りたいでしょ!(テレビ朝日)
  • ZIP(読売テレビ)

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