ピルの種類から特徴・用途まで解説|低用量ピル・中用量ピル・ミニピルは何が違う?

ピルは様々な種類があるのですが、特徴や用途を把握しておくことで処方された時に安心出来ます。低用量と中用量と超低用量とミニに分けて詳しく紹介しますので、参考にしてください。

ピルの種類の一覧

ピルといっても、低用量から中容量まで様々な種類があります。その人の症状や悩みに合わせたピルが処方され、価格や特徴も異なります。

気になるのが、どんな人にどのピルが合っているのか?というところですよね。それではピルの種類の一覧を見ていきましょう。

低容量 中容量  超低容量 ミニピル
薬名 ・マーベロン
・トリキュラー
・シンフェーズ
・アンジュ
・オーソ
・プラノバール
・ノルレボ
・エラ
・ルナベル ULD
・フリウェル ULD
・ヤーズ
・ジェミーナ
・セラゼッタ
・ノリディ
特徴 ・避妊効果
・月経困難症の治療
・子宮内膜症の治療
・月経移動
・月経困難症の治療
・子宮内膜症の治療
・不正出血
・月経過多
・生理不順
・月経移動
・避妊効果
・避妊効果
・月経困難症の治療
・子宮内膜症による痛みの改善
・避妊効果
価格 1シート¥2,420円~3,290円 1シート¥3,110~14,000 1シート¥7,000~
16,890
1シート¥1,775
おすすめな人 ・避妊をしたい方
・生理不順の方
・子宮内膜症の方
・避妊をしたい方
・生理痛の軽減をしたい方
・月経困難症、子宮内膜症の治療をしたい方
・副作用を抑えたい方
・避妊をしたい方
・月経困難症の治療をしたい方
・喫煙者
・高齢の方
・授乳中の方

低用量ピルの特徴

低用量ピルは避妊効果はそのままに、副作用の少ないピルとして多くの女性に支持されています。

21日タイプと28日タイプのピルがあり、21日タイプは1シート21錠のホルモン剤が入っており、21日間ピルを服用した後、7日間は服用しません。

28日タイプは、「プラセボ」という偽薬が含まれているタイプのピルです。1シート21錠のホルモン剤と7錠の偽薬が含まれています。

プラセボは飲み忘れを防ぐために作られた偽物の薬なので、人体には何の影響もありません。

低用量ピルは「第3世代・第4世代」という分類に分けられ、第3世代は「デソゲストレル」、第4世代は「デソゲストレル」という黄体ホルモンを使用したピルになります。

PMS・ニキビ・避妊に使われることが多い

低用量ピルはPMS・ニキビ・避妊に使われることが多いです。特にマーベロンは大人ニキビを防いでくれて、一か月ほどで効果が見られると言われています。

一般的なピルはニキビを防ぐまで三か月ほどかかると言われていますので、大人ニキビに悩んでいる方におすすめのピルになります。

また、低用量ピルは生理の出血量を減らすことができ、生理痛を緩和させる効果があるので子宮内膜症やPMSの方に処方されることが多いです。

参考文献:公益社団法人 日本産科婦人科学会

中用量ピルの特徴

中容量ピルは、月経移動に特化した「プラノバール」と、アフターピル(緊急避妊薬)として使用される「ノルレボ」「エラ」の2種類のピルがあります。

中容量ピルは低用量ピルよりもホルモン量が多く含まれており成分が強く、副作用も出る場合があります。

副作用は吐き気、不正出血、湿疹などが出る場合があります。特に吐き気の症状が出る方が多いので吐き気止めと一緒に服用すると安心してピルを使用することができます。

参考文献:ピルの副作用と副効用を教えてください。 – 日本産婦人科医会

避妊・緊急避妊薬として使われることが多い

中容量ピルは避妊やアフターピルとして使われることが多く、アフターピルとして使用する場合の飲み方に注意する必要があります。

まず、性交後72時間以内に中容量ピルを2錠服用し、その12時間後に再度2錠を服用します。

これは「ヤッペ法」と呼ばれる服用方法になり、ヤッペ法ではプラノバールなどが用いられることが多くなります。

上記でもお伝えしましたが、特にアフターピルは副作用として吐き気の症状が多くみられる場合があるので吐き気止めも一緒に処方してもらうといいでしょう。

参考文献:ピルの副作用と副効用を教えてください。 – 日本産婦人科医会

超低用量ピルの特徴

超低用量ピルとは、低用量ピルと成分は全く同じですが、ホルモン量が少ないピルのことです。

低用量ピルが避妊やニキビに対して使用されるのに対し、超低用量ピルは主に月経困難症や子宮内膜症の治療に用いられます。

現代医学では、超低用量ピルが月経困難症や子宮内膜症の治療に効果的だとされています。

副作用は嘔吐・頭痛・血栓症の症状が出る場合があります。また、ホルモンの含有量が少なく子宮内膜への影響が減るので不正出血が増えると言われています。

こちらはピルの種類を変えてもらうことでケアできます。

参考文献:ピルの副作用と副効用を教えてください。 – 日本産婦人科医会

子宮内膜症の治療に使用されることが多い

超低用量ピルは、他の低用量ピルなどと比べ副作用が少ないため、避妊効果が期待できません。

その分、超低用量ピルでホルモンを摂取することで卵巣の発育が止まり、排卵も停止します。この作用で月経困難症がケアされます。

また、ホルモンの効果で子宮内膜が厚くなることも防ぐことができ、子宮内膜症のケアすることができます。

ミニピルの特徴

ミニピルとは、通常のピルが処方してもらえないときに避妊をしたい方が使用できるピルになります。

通常、ピルは血栓症のリスクがあるため肥満、喫煙者、高齢の方、授乳者は処方してもらえないことが多くあります。

ミニピルは、女性ホルモンを含んでいないピルなのでエストロゲンによる血栓症のリスクがないので上記の方でも服用することができます。

また、ミニピルでも避妊効果があるのでピルが使いにくい人でも避妊効果に期待することができます。

低容量ピルが処方できない人におすすめ

超低用量ピルでは、慎重投与もしくは禁忌にあたる「肥満」「40歳以上」「喫煙者」「授乳婦」の人も使用することができます。

ピルにはエストロゲンによる血栓症のリスクがあります。血栓症には命を落とす重大な副作用があるため、上記の方は通常のピルの処方が難しい場合があります。

そんな方のために「ミニピル」があります。特に、産後の授乳婦にも「ミニピル」は内服でも対応できるため、産後の避妊として使用できます。

ピルの種類変更のタイミング

種類を問わず、ピルの副作用により体のバランスが崩れてしまうことがあります。その場合は体質に合っていないので別のピルに変更してもらいましょう。

切り替えるタイミングは1シート飲み終わったときです。切り替えられるように1シート飲み終わる前に婦人科で相談しておくのがおすすめです。

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